カーリング観戦

 たまたまテレビでカーリングの模様が放送されていたので、見てみた。トリノオリンピックだ。

 日本vsカナダ。カナダは優勝候補なのだそうだ。

 しかしながら、僕はカーリングについては何の知識もないのだった。
 見るところによると、氷上で、取っ手のついたなんか重そうなやつを1人の選手が滑らせ、その間、他の2人の選手がほうきみたいなやつをで氷を磨く。こうすることによって、滑りが良くなるのだろう。
 で、遠くに二重サークルがあるのだが、その中に「取っ手のついたなんか重そうなやつ」を位置させればいいみたいだ。ただ、外側のサークルと内側のサークルがそれぞれ何を意味しているのかはわからない。

 得点を見ると、日本がリードしていた。どうすれば得点が入るのかは全くわからないが、とりあえず日本がリードだ。

 実況解説によれば、今日は小野寺選手が好調なのだそうだ。「取っ手のついたなんか重そうなやつ」を滑らせる人だ。
 確かに好調だった。
 サークル内に、相手の「取っ手のついたなんか重そうなやつ」が2つ、自分の「取っ手のついたなんか重そうなやつ」が1つあったのだが、自分のターンで、自らの「取っ手のついたなんか重そうなやつ」を巧妙にぶつけ、相手の「取っ手のついたなんか重そうなやつ」のみをサークル内から一掃し、自分が滑らせた「取っ手のついたなんか重そうなやつ」をサークル内に残す(つまり、もともとあった自分のやつと、たった今滑らせた自分のやつの2つがサークル内に残った)という、なんかすごいことをやってのけていた。
 これには僕もよくわからないながら、「おお、すげえ」と興奮気味にひとりごちた。カナダの選手たちの表情が曇る。

 そして、最終レーン。4-2で日本がリードだ。

 全部で10レーンあるらしいが、1レーンにつき何度「取っ手のついたなんか重そうなやつ」を投げることができるのかは不明だ。

 カナダチームの「取っ手のついたなんか重そうなやつ」がサークル近辺に3つくらいあり、日本のそれは1つもなかったのだが、これがピンチなのかどうかはよくわからない。
 ただ、実況解説の人が「小野寺選手がこのまま好調をキープすれば、日本の勝利は間違いない」みたいなことを言っていた。小野寺選手は美人だ。

 日本チームのターン。
 小野寺選手が「取っ手のついたなんか重そうなやつ」を滑らせる。そして、相手チームの「取っ手のついたなんか重そうなやつ」をサークル内からはじき出し、代わりに、今投げた「取っ手のついたなんか重そうなやつ」がサークル内に残る。

 喜び合う日本選手たち。
 実況解説の人、「やりました。日本の勝利です!」

 よくわからないが、日本が勝ったらしい。5-2だ。

 ※文中の用語には多数誤りがあると思われますが、カーリング初観戦の初々しい心情をダイレクトに伝えるため、そのままにしています。
 カーリングファンの皆様、ご了承下さい。


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